「ストレートネック」という言葉を聞いたことはありますか?
通常アーチ型をしている首の骨が、何らかの原因によって真っ直ぐになってしまっている状態をストレートネックといいます。
首の骨は7つあります。その骨は、首や頭へ加わるダメージを吸収させるために、緩やかなアーチ状をしていると考えられています。
最近では「スマホ首」と呼ばれることもあります。
ストレートネックとは?
ストレートネックは、首に負担をかけるため良くないとされています。
人の身体にとって首は、とても大切で繊細な部分です。
首には、筋肉と神経が複雑に入り組みあっていて、脳に栄養を送る太い血管も通っています。
首の役目
頭の重さはどれくらいあると思いますか?
成人の場合で4㎏~6㎏、だいたい体重の10%くらいと言われています。
体重が50㎏の場合は5㎏、60㎏であれば6㎏くらいの重さになります。
首で5㎏のお米を支えているようなイメージです。
通常この頭を支えているのは、首や肩、背中の筋肉と、頚椎(首の骨)や背骨です。
ですが、ストレートネックなどで首が前に傾いている場合は、頭の重さを分散させて支えることが出来なくなります。
そのため、頭の重さがダイレクトに首にくるため、直接負荷がかかります。
Point
首が前に傾く角度によって首にかかる負荷は増え、首が60度ほど傾くと、27㎏ほどの負荷がかかるといわれています。
首は、頭を支える大切な役目を担っています。
首には、神経や血管が集まっているため、筋肉が凝り固まることで圧迫され、自律神経に不調を感じやすくなると言われています。
また、筋肉がこり固まることによる血行不良で、様々な不調を感じやすくなると考えられています。
ストレートネックの原因
ストレートネックの原因は、様々な事が考えられますが、主に、生活環境が大きく関係していると考えられています。
猫背や反り腰
これらの姿勢は、骨盤が後ろに倒れている状態をいいます。
骨盤が後ろに倒れてしまっていると、重い頭を支えるためのバランスを保つため、自然と顔が前に出てしまいます。
これらの姿勢を取り続けると、首の筋肉が固くなりアーチが崩れるため、ストレートネックに繋がります。
スマートフォン
スマートフォンを使用すると、首や顔は下を向いている状態になり、首のアーチがなくなっている姿勢になります。
このような姿勢を長時間続けることで、首や肩の筋肉が固くなり、ストレートネックに繋がります。
デスクワークやパソコン
デスクワークは、モニター画面に集中したり、書く姿勢を取ることが多くなります。
この体制は、頭が前に出て肩が前に丸まり、首と背中、胸や腕の筋肉が固定されます。
このような姿勢は、ストレートネックの原因になりやすいです。
枕の高さが合っていない
身体に合わない高さの枕を使うことで、寝ている間の首への負担が高くなります。
寝ている間は違和感を感じにくく、首への負担がかかり続けるとことで首周りの筋肉が固まり、ストレートネックの原因になりやすいです。
筋力トレーニング
肩回りや首(僧帽筋)を筋力トレーニングで集中的に鍛えていると、ストレートネックになる場合があります。
これは、肩周りや首(僧帽筋)の筋肉が発達することにより、腰やお腹周りの筋肉(腸腰筋)が引っ張られることが原因と考えられます。
腰やお腹周りの筋肉(腸腰筋)が引っ張られると、肩が内に入りやすくなるため、ストレートネックに繋がる可能性が考えられます。
こんな人は要注意!
「どうなったらストレートネックなの?」
ストレートネックかどうか、簡単な見分け方がありますのでご紹介します。
セルフチェック
- 壁に踵(かかと)と背中、お尻を付けて立ちます
いつもとっている自然な姿勢を意識してみてください。 - 壁に頭・肩甲骨・お尻が壁についているか確認する
あくまで自然に立つのがポイントです。
いかがでしょうか?
無理をしないと壁に付かなかったり、身長測定のように、意識的に頭を付けないと壁に付かない状態ですと、ストレートネックの可能性が高くなります。
どんな症状が出るのか
ストレートネックになると、首周りの筋肉が固くなり、血流が悪くなります。
そのため、筋肉や神経に大きな影響を与えます。
その結果、あらゆる不調を感じやすくなる可能性が出てきます。
- 頭痛
- 姿勢の悪さ
- 背中のはり
- 腰の不調
- 肩や首のコリ
- お顔のたるみや歪み
- 頭やお顔のむくみ
- 身体の歪み
- 手や腕のしびれ
- 眼精疲労
- 自律神経の乱れ
- めまいや吐き気
- 不眠
ざっと挙げただけでも、これだけの不調を感じる可能性が出てきます。
血流が悪くなることは、あらゆる不調を招きます。
首や肩に出る不調
首がストレートネックの状態になっていると、重い頭を支える首の負担が大きくなります。
そのため、首や肩周りの筋肉が固くなり、血流が悪くなるため、首や肩のこりや痛みに繋がります。
また、首や肩の不調が原因となり、背中や腰、身体の歪みや姿勢にまでも影響が出る可能性が考えられます。
頭痛
首周りの筋肉が固くなると、血管が圧迫され、脳へ栄養を送っている血液の循環が悪くなります。
その結果、緊張型頭痛や低気圧による頭痛などの一次性頭痛を感じやすくなります。
眼精疲労
首の筋肉は、頭の筋肉とつながっています。
そのため、ストレートネックは、頭の筋肉さえも固くしてしまいます。
すると、頭にある目のツボも影響を受けやすくなると考えられ、眼精疲労や目のかすみが出やすくなる可能性があります。
めまいや吐き気
ストレートネックになると、首周りの筋肉が神経を圧迫させる可能性が高くなるため、吐き気や胃の不調が起こる場合があります。
自律神経の乱れ
首の筋肉が固くなると、首を支えている頭蓋骨や頸椎、肩甲骨などの位置が悪くなる可能性が出てきます。
頭蓋骨や頸椎、肩甲骨などは、自律神経が大きく関係している個所になります。ここから自律神経などの神経系統が出て、臓器や組織へと広がっています。
そのため、副交感神経をはじめとする自律神経の働きに悪影響を引き起こす場合があります。
自律神経が乱れることで、睡眠時に必要な副交感神経の働きに不調が出やすくなります。
そのやめ、睡眠にも影響が出やすく、不眠になる可能性が考えられます。
手や腕のしびれ
ストレートネックにより、首や首の筋肉に負担がかかり、首のこりや痛みが取れづらくなります。
これが次第に酷くなると、腕や手にしびれが出てくる可能性が考えられます。
Point
肩には腕の神経も通っているため、神経が圧迫されることが原因と考えられています。
片方の腕や手にしびれや痛み、脱力感などが現れるようになります。
腕や手のしびれは、「頸椎症性神経根症」や「頸椎椎間板ヘルニア」などになる可能性も考えられ、もっと酷くなると「頸椎症性脊髄症」などの恐れが出てくるため、非常に気を付ける必要があります。
頭やお顔に出る不調
ストレートネックによる血行不良の影響は、お顔や頭にも影響していきます。
首にはお顔や頭を通るリンパ管が集結しているため、筋肉が固くなることで、お顔や頭のリンパの流れも悪くしてしまう可能性が高くなります。
血行不良やリンパの流れがスムーズに行われないとむくみが起き、フェイスラインの歪みやたるみにも繋がります。
また、お顔や頭の筋肉が、固くなった首の筋肉に引っ張られることで、お顔がたるむ可能性も出てきます。
ストレートネックにならないためには
ストレートネックにならないため、または、酷くしないために、いくつか気を付ける点を挙げていきます。
- 長時間のスマートフォンやパソコンの使用を控えるようにする。
または、目線の高さで画面を見るようにする。 - 同じ姿勢を長時間続けないようにする。
続ける場合いは、30分に一度動くようにする。 - 枕の高さを見直し、身体に負担がかからないようにする。
- 首周りのストレッチをする。
ストレートネックは、改善させるのには時間がかかります。
Point
日頃から、首の角度や姿勢を意識した生活を送ることが大切になります。
そのためには、首に負担がかからないよう、正しい姿勢を保つことが重要になります。また、筋肉が凝り固まらないように、ストレッチなどで筋肉を動かしてあげることも大切です。
現代では、誰がなってもおかしくないのがストレートネックです。
健康で美しく生活できるよう、早めのケアがおすすめです。
当サロンでは、お客様の身体の状態に合わせ、様々な手技と美容法を組み合わせた、オーダーメイドのコースをご提案しています。
身体の状態を見て、ストレートネックを改善できるような手技や美容法を組み合わせ、コース内に組み合わせていきます。
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