「お風呂での洗顔は良くない」というのは、一度は耳にされた事があるのではないでしょうか。
「手ですくった水で洗顔するのが肌に優しい」というのは、常々メディアでも流れてきますし、摩擦によってダメージを受けるとされている肌にとっては、何となく正しい気もしますが…
これに関しては、正確な根拠はありません。

世の中に溢れている美容の情報は、根拠に基づいているものと同じくらい、経験に基づいた見解のもと発信されているものが多くあります。
恐らく、その中で言われ始めたのが「お風呂での洗顔は良くない」という事だと思います。
シャワー洗顔は利点がたくさん
当サロンのお客様からも「お風呂で洗顔するの良くないのよね?」と聞かれることがあります。
結論としては、気を付けて行えば悪い事は無いと思います。
むしろ効率的なので、個人的にはおすすめです。
なぜおすすめなのか。
今回は、お風呂での洗顔についてお話していきます。
洗顔にとって大切なポイントとしては「メイクの洗い残しが無いか」「洗顔料の流し残しが無いか」この二つが大切なポイントです。
お風呂に入った時の洗顔は、シャワーを使用して洗顔が出来るので、素早く隅々まで洗えるのが利点だと思います。
シャワー洗顔が良くないとされている理由
お風呂での洗顔が悪いと言われる理由として「シャワーで洗い流す」というものがあります。
これが、お風呂での洗顔が良くないと言われている1番の理由ではないでしょうか。

水温の温度
洗顔の際に適しているといわれている水温の温度は約30℃です。
Point
目安としては、手を付けた時に「ちょっと冷たいかな」と感じる程度の水に近いぬるま湯です。
反対に、体温より高温のお湯や熱湯での洗顔は、適していないとされています。
水温が高い状態で洗顔してしまうと、皮膚にとって必要な油分まで奪ってしまいます。
体温より高いお湯で洗顔すると、皮脂の取りすぎ、セラミドなど天然保湿因子(NMF)が減少する原因となります。
結果的に乾燥を招き、本来皮膚に必要な成分を落としてしまうことにつながります。
天然保湿因子(NMF)
天然保湿因子(NMF)とは、私達の肌が自然に作り出す、角質細胞の中にある天然の保湿剤です。
洗顔の際は、シャワーでも、手で行うとしても、適温を守ることが大切です。

シャワーの水圧
「シャワーの水圧が原因で肌を痛めてしまう」「水圧で肌がたるむ」これも、風呂での洗顔が良くないとされている理由の一つです。
確かに、筋肉を刺激出来るほどの水圧を顔に当てると、肌には刺激が強すぎるとは思います。
ですが、水圧で肌が荒れるという根拠は特にありません。

実際に、身体の皮膚の中で薄くて弱いデリケートゾーンに毎日シャワーを当てても、水圧で皮膚が荒れるということはありません。
「シャワーの水圧で肌がたるむ」という話も聞きますが、それは水圧のせいというよりも、高温のお湯での洗顔が肌の乾燥を招いて、結果的に肌のたるみに繋がる、と考える方が自然かと思います。
もし水圧による肌荒れや、たるみが心配な場合は、シャワーを弱めにしてシャワーヘッドを肌に近づけると、圧がかかりにくくなるのでおすすめです。
シャワーを真上からではなく、横や下から当てるのもおすすめです。
塩素の残留
シャワー洗顔が良くないとされる理由に、「湯に含まれた塩素が残留水道水に含まれる塩素が残留している」というものがあります。
塩素には、肌や髪のたんぱく質を劣化させてしまう成分が含まれているといわれ、これにより肌や髪が乾燥しやすくなったり、ハリがなくなるとされています。
ですが、これは水道水を使用している以上、シャワー洗顔も手での洗顔でも同じことです。
今は浄水機付きのシャワーヘッドもたくさんありますので、気になる方は取り付けるのもおすすめです。

シャワー洗顔
水温や当て方に気を付ければ、シャワー洗顔はいけない事ではありません。
洗顔によるトラブルで一番気を付けたいのは、洗顔料の洗い残しやメイクの落とし忘れです。
Point
洗顔料の洗い残しは界面活性剤などの成分を肌に残す原因にもなり、肌トラブルの原因にもなりかねません。
洗顔料の洗い残しで一番多い場所は、フェイスラインや髪の生え際です。
短時間で洗い残しがなく流せるシャワー洗顔は、悪いどころか、お肌にとっては利点ともとれるのです。
シャワー洗顔のPoint
- 水圧を弱める
- 温度に気を付ける
- シャワーを横や下から当てる
- 生え際やフェイスラインをしっかり流す
おすすめお風呂洗顔
ここまで読んでいただくと「シャワー洗顔も悪くない」と思っていただけたでしょうか。

ここで私がおすすめしているお風呂での洗顔をご紹介します。
湯船の蓋を開けておく
お風呂に入る5分程前に湯船の蓋を開けておきます。
この工程をすることで、お風呂に入る頃には浴室中に蒸気が充満しているので、天然のスチーマーの出来上がりです。
スチーマーのように当てすぎの心配がないので、肌にも負担はかかりにくいです。
Point
湯船に入る頃には、-1度ほど湯船の温度が下がります。
+1度くらい設定温度を高めにするのがおすすめです。
湯船に浸かる
洗顔前に湯船に浸かります。
お風呂に充満した蒸気によって毛穴が広がるため、毛穴の汚れや皮脂の詰まりも落としやすくなります。
洗顔
じんわりとお顔に汗がかけたら、湯船から上がり洗顔に入ります。
頭皮の毛穴も開いているため、一緒のタイミングで髪の毛も洗うのがおすすめです。
洗顔からスキンケアまで時間が空く場合は、ホホバオイルなどの柔らかいテクスチャーのオイルを薄く付けて、乾燥対策するのもおすすめです。

お風呂での洗顔は「洗顔し忘れた」なんて事にもなりませんし、様々な利点がありますが、何よりも効率が良いのが一番の魅力ではないでしょうか。
もちろん、手で肌の感触を感じながら洗顔する方がお好きという方もいらっしゃると思います。
洗顔は365日毎日行うため、継続出来るかも大切だと思います。
ご自身の生活スタイルに合った洗顔を、是非見つけてみてください。
当サロンでは、お客様の身体の状態に合わせ、様々な手技と美容法を組み合わせた、オーダーメイドのコースをご提案しています。
コース以外にも「この場合はどうすればいいの」「この悩みは解決できる?」などのお問い合わせやご相談も受けつけております。
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